【三重弁辞典・第5章】
呼びかけ、訴えかけ
- ①敬語、ほめ言葉、けなし言葉
- ②感情表現
- ③語尾
- ④動作表現
- ⑤呼びかけ、訴えかけ
<呼びかけ、訴えかけ>
三重弁 | 意味 |
---|---|
あかへん | ダメである
例:「私、田中君に思い切って告白しようと思うんやけど・・・」 「あ~、あいつ彼女おるであかへんに。」 ※「開かない」の意味もないことはないが、基本的に「開かない」では「あからん」を用い、この「あかへん」は「ダメである」を意味することが標準的な三重弁では多い。 |
あからん | (カギや戸が)開かない。 |
あるんて | あるのだって。
例:「明日の試合のスターティングメンバーはどうなるん?」 |
あんな/あんさ | あのね。「あんさ」を使うこともある。
例:「裕子、田中君に告白するう言いよったけど…どないなったん?」 |
いこまい | 「行こう」という、呼びかけ、誘いかけ。 語尾に「-か」がつくと、ちょっと無理を承知で色良い返事を期待している形になる。
例:「明日の忘年会、出席するやろ?みんな誘っていこまい!」 |
しもた | (1)しまった!失敗した。 (2)~(して)しまった 例:「しもた((1)の意)!ポケットに時計入れたまま洗濯してしもた((2)の意)!」 |
しもてしもた | しまってしまった。片付けたことを後悔している。
例:「あの箱って、どこやった?」 「ああ、あの箱な。もうしもてもたわ」 |
せや | そう。そうである。-せやでさな -せやから -せやもんで。
例:「この問題って答これで合っとるよな?」 |
そやもんでさな | だからさ、「そやもんでにさな」「そんでにさいが」とも言う。 |
そんなかぁ | ああ、そうでしたか、という意味の、多分に同情の響きを込めた同意の言葉。 |
なんでや | どうして。「なんでか」とも言う。
例:「田中君、裕子ふってしもたみたいやに。」 |
なんちゅうか | 何といいますか。 |
ほいでさ | (1)それでさ。 「ほんでさ」とも言う。 |
ほうけぇ | (懐疑の念を込めて)そうかなあ。 …決してヤバイ言葉ではありません。
例:「今度の4月で転勤するの多分俺やに。俺も今の部署だいぶ長いしな。」 |
ほっこりする | (1)充分には。はっきりとは。
例:「名前は聞いたことあんねんけど、どんな人かほっこり知らんのさ」 (2)調子(が良い、良くない)例:「久しぶりやん。元気にしとったん」 |
ほんでさな | それから。
例:「それじゃあ、さっき言うた仕事はそのまま仕上げといてな。ほんでさな、もう一つ頼みたい仕事があんねん。」 |
ほんなら | そうしたら。それだったら。
例:「わかりました。ほんなら明日までにその仕事もやっときますわ。」 |
よーいわんわ | そんなことがよく言えますね。
例:「ええ?急に結婚してくれ言われても俺こまるわ~」 |
よして | (仲間に)入れて欲しい。 |